紙のクリスマスツリー/2006年のライブレポート/瓜田タカヤ
 
タート。
重めの変則的なリズムの曲、朗読の曲だ。
俺は、橋本が死んだ時の週刊ゴングを開き
適当に持ち込んだ椅子に座りながら喋る。

ステージを見回して、ライトを仰いで、音の内部への進入を試みる。
恍惚側に気持ちが混ざり始めるが、リーディングしていきながら
その感情を別の場所へ徐々に流し込む。

それは脳に残る記憶、カンブリア紀の環形動物の日常へか
小学生の頃の、桜祭りを歩いている感情へかへと移動したがる。

どっちでも良いし、どっちでも同じだ。
やりたいことは、万能感の所持だ。それがステージで自分を信じる為の保証なのだ。
まあそんな大げさには考えていない感じもするんだけ
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