ひとりとライチ/そらいろ☆コゾウ
愛らしい声で、いかにもさわり心地のよさそうな羊のぬいぐるみを抱いて・・・いると思ったら「おもしろいなの」とニコニコしながら羊をひっぱったりなげつけたりする残虐性を見せつけ、私の心を奪い去ってゆきました。
別に教育してやろうとか思ったわけではないけど、食事のときに肘をつく癖や羊の毛をむしろうとするのは辞めさせました。
けど、「〜なの」と語尾につける喋り方は、そのままにしたんです。
なんだか、姉の影を、感じた気がしたから。
相変わらず、左腕はずしりと重く。
ライチと暮らし始めて、一番最初に教えたのは「119番」
5歳と言うには頭の悪そうな
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