骨と首の話 その3/hon
 
び、身体の中に居座って累積し、消えてなくなるということがない。嘆かわしい。
 ともかく、動くことのままならない首をどこかへ放置して去るということは、私にとって不安なことなのだから、もう少しその先のことをはっきりさせてほしいものだと思った。

 やがて駅に着いた。
 私はホームのベンチに座って、なんとか無事に駅まで着けたことにほっとしながら、上り電車を待っていた。
 電車なんかに乗るのは久しぶりである。N駅には久しぶりに来たが、いつの間にかずいぶん改装工事がなされて小奇麗になっており、また、田舎っぽい素朴な駅舎だったのが、立体交差らしき通路を駅舎の周囲にタテ、ヨコ、ナナメに複雑に巡らした近
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