夢で。/三条
みたいなものなの。
最初はただ、赤色が怖い。
そのうち、変わらないことに焦りだす。
当然そうであるべきものがそうでなくなったときの恐怖だよ。
そうしていると、だんだん諦めてくる。
人はすぐに慣れてしまうんだ。
どうせずっと赤だって、歩きだす準備をやめてしまう。
足をそろえてしまうのだよ。
次は、存在が不確かになる。
ただ立ってるだけの自分の価値に不安を覚える。
あれ、家ってどっちだっけ、誰が待ってるんだっけ。
そんなのあったっけって。
そしてね、馬鹿らしくなる。
最後は、死んでしまう。
悲しくはない。それが一番切ない。
プリン、
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