素晴らしき哉 人生/北大路京介
ていた
過去を変えることは出来ないと昔から悩んできたけど
最初の男になれる機会がやっと巡ってきた
「すばらしきかな人生」 こう呟いて死にたい
青春時代が灰色であっても 素晴らしき哉人生
夕食時に娘が 犬の好きな友達のことを話した
妻と同じハンドバックを持ったその友達が 犬と遊びに家へ来るらしい
まさかとは思ったけれど あの女子高生がやってきた
「初めまして」と御辞儀をした姿に惚れ直した
その女子高生と娘と犬と 3人と1匹で散歩に出かけた
「綺麗な奥さんですね」と女子高生にからかわれた
「君も綺麗だよ」と言い返したら 頬を染
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