山都/円谷一
体を無理矢理動かして ベッドの下に隠れた しばらくじっとしていると 外から男達の声が聞こえてきて 翼の無い侵入者が入ってきたとの情報があったが! と厳しい口調で言っていた 咄嗟に自分のことだと思い 身を縮込ませて下から見ていると 鼻の良い翼の生えた豚が鼻をくんくんさせて辺りの匂いを嗅ぎ始めた ドキッとし 後ずさりして唾を飲み込むと突然香水の入った蒼いビンを君はわざと零して 匂いを消してくれた 怒鳴られ武器を向けられたが君は全く動じること無く振る舞い何とか危機を脱したのだ
星の綺麗な夜に外に連れ出されて君は笑顔で白昼の出来事を話し自己紹介した 修道院の裏の庭のすぐ近くの崖に腰掛けて 君はと
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