オーロラを見に旅に出る彼女は -- goodluck goodlove goodbye -- 第一項/じゃんじゃっく
 

またふらりと去っていく
そういう奴だった
今はどこでまた約束をキャンセルしているだろうか
僕はひどく彼の無事を思うだけだ
グッドラック。


京都から東京に流れてきた僕は
今でもこうやって
言葉を刻んで暮らしている
睡眠を削って
魂も削って (それは嘘だ)
頭痛を抱えながら
こうやって何かを記している

それはまるで墓標のようで
僕が死んだときには
何か刻んでやって欲しい
いやそれも嘘だ
墓なんて要らないし
欲しいと思ったことさえない

ただ
そういうやつがいたなと思い出して欲しい
僕の言葉の一つでも想ってくれ
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