オーロラを見に旅に出る彼女は -- goodluck goodlove goodbye -- 第一項/じゃんじゃっく
くれれば
それで事足りる
十分だろう
画家なら絵を残すだろう
音楽家なら曲を残すだろう
神なら世界を残すだろう
生まれてきたならば
この長い歴史に足跡を残すだろう
でもそれは大きく立派な足跡じゃなくても
誰にも知られないような
雨に流されほとんど見えないような
足跡になっても
僕らは歩きつづけるだろう
足跡を残すことが目的なのだろうか
足跡を辿って何を感じるか
そこから何が生まれるか
誰にもわからない
だから何も残さないかも知れない
足跡さえ残さず
君の部屋に入りこみ
心の中をずたずたに引き裂いて
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