ヘルメスとヘルマ/hon
内する機能の自然な発展と思われる。
そんな場合、ヘルメス・プシュコポムポスと呼ばれて、天界のヘルメスと区別されることもある。
ヘルメスは、ハデスとペルセポネの他に、制約なく冥府を往来できる限られた神である。
例えばオルフェウスの冥府行の時にはヘルメスが随伴していた。
オデュッセイア第二十四歌で、謀殺された求婚者の霊魂を冥府に導くのもヘルメスである。そこのくだりを引用してこの文章を終わる。
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キュレネ生れの神ヘルメスは、求婚者たちの霊魂を呼び出した。手には美わしい黄金の杖を握っていたが、この杖を用いて神は思うがままに人間の目を眠らせもし、眠れるものを目覚めさせもする
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