The Poetic Stigma/岡部淳太郎
何に悲しみ、何に苦しみ、何に憤り、どんな知的刺激を受けて詩を書くか。詩を書いている時の君は、普段の君からどれだけかけ離れているか。あるいは、君は詩を書いている時であろうとなかろうと、いつも同じぶれることのない人格であると断言できるかどうか。とにもかくにも、君は詩に親しみ、自らも詩を書く。君の心は詩によって満たされていく。君の心の容器は、君の書いた詩、他の詩人たちの書いた詩で満たされる。君は詩に囚われ、詩によって生かされ、いつか詩のために死を迎えてしまうかもしれない。詩とは、良薬であり慰安であると同時に、もしかしたら劇薬であるのかもしれない。だが、そんなことにかまうことなく、君は自らの詩を愛する心に
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