14歳の哲学/Itha
冷えた麦茶を入れた時
隣で母が野菜を切っている時
父と祖母がマッチと作り物の牛を用意している時
妹が塾に行っている時
ふと思いました
私は誰
何故生きている
私は本当に生きているのか
私の目は見えている
古くなった水道がみえます
私の耳は聞こえている
母の喋る声が聞こえます
私の皮膚は感じている
コップに注いだ麦茶の重みを感じます
声も出ます
母にも麦茶を勧めました
相手にも伝わります
母は麦茶を飲みました
相手も私と同じ世界に同じように存在している
でも本当に自分は存在しているのか
もしかしたら誰かの長い長い夢の一コマに過ぎないのではないか
ある日突然目
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