なぜか思い出す風景/チアーヌ
。こどもたちには受けていた(笑))
そして二泊目の、最後の晩は、花火大会なのです。
宿泊したホテル前の高原へ、みんなで手をつなぎ、花火を持って集まります。
打ち上げなんて派手なものは殆どなくて(市販の花火ですし、)みんな手に持って
仲良く花火を楽しみます。
そんなときでした。
わたしは、なんだか不思議な感覚に、襲われ続けていました。
ああ、通り過ぎるのだ、と。
わたしはここを、通り過ぎているのだ、と。
少し離れた場所で、花火をしているこどもたち、先生たち、母親たちを眺め、
そのどちらからも遠く離れた自分を思い、
なぜか、今自分がいるこの場所が、やたらに早い速度
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