白いタルタルソースの伝説(2/2)/hon
 
ですか」
「気分は……そう、フツウだと思う。……そうか、ぼくは倒れたんですね」
「あなた、法廷で倒れて運ばれてきたのよ。歩くのが大丈夫なくらいでしたら、戻られると良いですね。ここでしばらく休んでいってもよろしいですけど」
「いえ、戻りましょう。歩けると思います。どうも、お世話をかけます」
 平助は弱々しく身体を起こして、ソファに腰掛けて背もたれの方に身体を傾けた。
 茶髪の女はインターホンをつないだ。しばらくすると、作業服を着た二人の男が平助をむかえに部屋へやってきた。平助はどうにか立ち上がって、男たちと部屋から出ていった。
 こうして平助は、なかなかそこから抜け出すことのできない拘置
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