理想の世界/円谷一
僕の安らげる景色 それは近くて遠い所
雨が降っている それは涙が零れるほど長く続く
その中で君に逢えることを待っている 世界に2人だけしかいなく 寿命が同じだ そんな世界を諦観している僕がいる そんなの理想の世界じゃないか
君はいつまでもあの時のままだ 涙は想いそのものだよ
僕は感傷的な自分がこの世界を造ってしまったと思う 雨も 君も 寿命も 涙も
でもこの世界で生きていかなければならない 雨が止んでこのように曇っても
君がいなくなって 涙が枯れれば この現実が待っているだけだ
この心の求める風景は無意識に幾つもストックされている 君の姿はころころ変わる
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