ペツェッティーノになりたかった/松本 卓也
 

明日とか生活とか繋がりとか
金とか責任とか義務とか

部分品でしかなかったんだ
何時の間にやらなのか
最初からそうなっていたのか
そこまで遡る事はできないけど

繋いだ手から感じる力
何気ない会話から零れる温もり
どうしようもない現実と
成し遂げた後に告げられる感謝

ねぇペツェッティーノ
部分品であるからこそ
感じれる事もあるのかもしれないよ

誰かの
何かの
全ての
部分品に
過ぎない

けれど

走る奴にも
強い奴にも
飛んでる奴にも
賢い奴でも

恵まれた奴でも
貧しい奴でも
幸せな奴でも
不幸な奴でも

どれも同じ色
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