夜/水町綜助
は
いきるように
光につんざかれては
切って落とされる
そんなふうに
近づきすぎた太陽を
真新しい
緑色のフェンスはすかして
ぼくたちはいちいち切り刻まれながら
学校のなかを歩いている
もちろん
ぼくたちの肉片は
切り落とされて
たぶん赤いまま
来た道に落ちている
だから帰れなくなることはないんだ
いすの下で
昼寝をしていた
あのねこが
めを覚まさなければ
赤い
たてながな
夜を
とじこめためを
ひらいて
瞳孔をきゅっと窄める
そのせまいあなに
あなたいつもはいりたがるじゃない
みをこごらせて
はりに
なって
そうだ
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