西暦2500年の土曜日の夜月/はじめ
の熱気が高揚させてしばらくして沈静化した夜空にまるでスポットライトのように輝いていた 僕の心はどんどん癒えていった 労働現場や詩がなかなか売れないなどのストレスがぽつりぽつりと消えていく 僕は缶ビールを一気飲みして詩を少し綴った ベランダからは花火と共にスペースシャトルが真っ白な煙を出しながら打ち上がっていく 僕はそれを見てこの時代に生まれて本当に良かったなと思う 緑の月はまるで緑の空の世界の入口みたいに綺麗に円を描いて開いている 見れば見るほど土曜日の月は魅力さを増し 僕の手に取って撫でることができた
携帯電話の流行歌の着信メロディーが鳴って 僕は缶ビールの横から電話を取った 僕の彼女からだ
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