オオカミの女の子/リヅ
オオカミの女の子は肩を落として山小屋へ帰ります
夕暮れの道に黒々とした長い影が一つ
なんであたしはこんな場所に住んでいるんだろう
どうして独りきりなんだろう
考えてはみるのですが家に辿り着くころには
大事な思い出も疑問も寂しさに上塗りされて消えてしまいました}
あの娘はいつから眠り始めたんだろう
あたしはくだらない男にかまっていてしばらく気付けなかった
乾したての布団に包まって午睡するように
ゆるやかに睡魔に身を任せたんだろうか
なんにしろその布団は自分でひいたんだろう
だからきっとあの娘は素敵な夢を見てる
でも、あたしはここにいるよ
いるんだよ
{引用=夜
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