松井浄蓮の垢を煎じて呑むべき人々へ/はらだまさる
親、または先生などに対してどう伝えていいのかが、ずっとわからないから黙って泣いてしまうような少年でした。どう言葉にしていいのかわからんかったんでしょうね。イメージを言葉に出来ひんことに、ずっと苦しんで生きてきたように思います。ぼくがどれだけ伝えたつもりであっても、相手の反応をみたら、あんまり伝わってないのが解るもんです。やっぱり誤解されてるって感じるのは、いいもんやないですもんね。十代、二十代の頃はそのことで随分苦労したし、すごく苦しかった。自分の気持ちなんて伝わらなくていいや、伝わるわけがないと投げやりになったりして周囲の人達を悲しませて困らせていましたが、ようやくこの歳になって何かがふっきれた
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