3月の不動産屋に紹介された部屋の日溜まりと外の風景/はじめ
 
の物件にしますか?」と彼女に聞かれると僕はあの日溜まりの印象が強かったのか 「はい! お願いします!」と即答してしまった あっ と思った時にはもう遅く 家賃が予定より少し高かったので僕はたじろいだが まぁやりくりすればなんとかなると思って再度「お願いします!」と頼んだ
 僕は綺麗なお姉さんに「即日入居」を申し込んで 部屋の鍵をもらった 彼女が去った後 僕は鍵を宙に投げたりしてもて遊んでから 再び西日が出てきて射してきたワンルーム分の日溜まりに入って大の字に寝転がりながらじっくりと浸かった
 僕は雲の上を流れているような気分になった 家具なんかは明後日にならないと届かないから(一番安い引っ越し屋
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