描くこと、書くこと、カクコト/はらだまさる
 
の良い残酷さを彷彿とさせる。そう感じるのは、決して僕だけやないはずや。地面からはえてきた類のものではなく、地球に張り付けられたシールのようなコトバ ――― 。勿論、手書きでは描けない世界を、キーボードで産み出すことも出来る。それがアカンとは全く思わへん。寧ろ、そこに新しい詩の可能性が転がっているんやと思う。そやから、僕はそのスタイルを否定なんかするはずもない。
 ただスローと云う言葉が独り歩きするなかですでに到るところで語られていることやが、鉛筆を削る労力も、時間も、カッターで怪我するかも知れないリスクもないけど、あまりにも容易に言葉を現前させることに、世界が夢中になっている間に、人々が失ってい
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