描くこと、書くこと、カクコト/はらだまさる
も、活字それ以上のものを、絵はその絵以上のものを語らせなアカンと思っていた。そしてそれが出来んかったら、きっと僕が想い描く様な作家像には辿りつかんやろと考えていた。
それから僕は徐々に絵は絵として描くように意識し、文字は文字として普通に書くようにしていった。それは、今まで同じ画面上で構成されていた絵と文字の訣別を意味した。
絵に関しては今まで以上に精力的に「描く」ようになっていったが、パソコンの普及と共に「書く」ことから加速的に離れていった。
しかし、未だに文字を「叩く」と云う感覚はどうも馴染まへん。このカチャカチャと云う気持ちの良い音が、どこかファースト・フード的な日当りの良
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