描くこと、書くこと、カクコト/はらだまさる
 
味するB(Black)から6Bくらいまでを三本くらいづつ揃え、何度も削る手間を少なくさせるために、黒い芯の部分だけが通常よりも長いものに仕上げてゆく。これが結構、精神を集中させるので、削り終わった後は「さぁ、描くぞ」と云う気にさせてくれる。

 最近は鉛筆自体を使う機会がめっきり減ってしまい、文字は「書く」と云うよりも「叩く」ものになってしまった。嫁に無理言って買ってもらったステキ万年筆や、書き心地の良いペンで「何かを描く」ことはあるけど、鉛筆はほとんど使わなくなった。
 僕が詩のようなものを描きはじめた十代の頃は、鉛筆で無印良品のベージュ色をした再生紙クラフトのノートに落書きの延長線で、絵
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