愛のない便り/板谷みきょう
抱き締めてあげるから、何も言わなくても良いわ
映画のラストシーンみたいには、うまく行かないものなのよ
愛のない便りが届く。
優しさまでがボクを苦しめ、いつの間にか時だけが過ぎていた。
もう悲しめる事はしないから。月明かりだけを頼りに、思い出に凍えて部屋の明かり見上げていた。人込みに揺られながら、思いのままに生きられるのならと、全てを投げ捨てた。こんな気持ちを、君は笑っていたはずなのに。
愛のない便りが届く。
似た者同志で堂々巡り
愛と友情に悩み続けた
こともあったのよ
愛のない便りが届く。
見えない明
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