愛のない便り/板谷みきょう
い明日より
何気ない優しさで
今夜を感じてみたい
臆病過ぎたアタシ達は
未来を見詰めることさえ
躊躇っていたのよ
柔らかな唇が忘れられない。
本当は求めていたんだ。
夜の闇の中で孤独に悩み、初めての恋に裏切られた。
と思ったボクは、全てが信じられなくなった。
愛のない便りが届く。
互いに知らない暮らしを送ってきたのよ
だから、もう迷わないわ
愛のない便りが届く。
ためらう気持ちが愛を遠ざけている。
傷付いた夜、電話ボックスで独り泣いた。
欲しかったのは
ボクだけに宛てた愛の便り。
君はソレには気づかない。
愛のない便りが届く。
戻る 編 削 Point(1)