明日に最も近い夢/玉兎
くした。
オレンジ色の世界の中に全てをゆだねてしまっている様に見える。
かあさまはどうして自分で動くという素敵なことを放棄してしまったのだろう。
それを知るには、私は幼すぎたし世界はまだ七色に輝いていた。
とうさまは、私にいろんな話をしてくれた。
だけど、その日のお話はいつもとほんの少し違っていた。
それは、「物語」ではなかったから。
太陽はいつも空にあって
時に強く、時に優しく
いつも誰にでも平等に
私たちを照らしている
そして、必ず
いつも誰にでも平等に
私たちにもう一人の「私たち」を
地べたへとぬいつける
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