昨/葉leaf
 


僕は碑李家の中の間に通された。碑李家には糸者がいる。糸者は農業を営んでいる。糸者は僕の近況を尋ねた。僕は、何度か繰り返され、繰り返されるたびに微妙に変化する「近況」を伝えた。歌うようなものだった。糸者は、それはせろゆてしいことだ、と言ったので、僕は少し謙遜しなければならなかった。

       かし説てす
  すなす らみおん 息玉べ
 ぐしるとき         れ盛
            ふり鉄とうべし

糸者の目は穏やかだが、皮膚は険しい。彼が話すとき、僕はなぜか彼の皮膚の動きばかりが気になった。テーブルの中央にはますねほが置かれていた。冬にはますねほを飾る風習があ
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