昨/葉leaf
釣鐘型のカーブを描いた。
せて せて 今ぐ
い月やんど
う う み う せ
間りぱすに
福島駅に到着して新幹線のドアが開く。到着間近のナレーションからこの瞬間まで、僕はいったいいくつの言葉を押し殺しただろう。それでも僕から気づかれずに漏れ出した言葉はいったい何だっただろう。
ゆびさく え森続け てみ
でにくわ 音獣すこり ゆゆ
期ろ ちざうる ますねほを
外の冷気と車内の暖気とが慌しく混和する。混和の色を慎重に思惟しながら、プラットホームへと、純粋な色へと降り立つ。眼下に街の灯が点々と固化している。自
[次のページ]
戻る 編 削 Point(17)