夢と君とさよならの話/soft_machine
 
する事でしか
再生しないと訴え食い続けるのか
何故人の服はいつも新しいままで
いつまで経っても翼を持たない?

(そんなことよりも)
(何故の私はなぜなんだ?)

と言った夢を見たような顔つきで目覚めると
きみはぐるぐると窓を開いてアンテナを空に伸ばす
野球中継にチャンネルを合わせしばらく聞きいった
ラジオが八回表の攻撃の終了を告げると
シー・エムに舌を打ち外に出る
山の影は飛行場までその指を拡げ
そこだけはやはり街の夜で
残照に浮かぶ雲のハイライトは
季節を次の春から移そうとしていた
きみは髪を解き
ぼくはラムの瓶の栓を回す

冷たい春の風を受けて
きみ
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