土曜日9時48分の庭/はじめ
 
?世界?には余計なものは排除されるからだ 僕は君がここに来ても来なくてもいいような気がした 君を排除してしまうほど 僕はこの世界に身を浸し過ぎていたのだ 君が来なくてもいいとは本音では無い でも心の奥へは君の存在はまだ入って来れないのだ 僕はこの平安に沈んでいって 何処までも沈んでいって 何か聖なるものに胸の中心を撃ち抜かれて この世界よりも永遠に眠りに就くのだ
 僕はもう一度左腕に付けた時計を見てみる やはり動いていない 小雨はいつの間にか止み コーラは既に酸が抜けてしまっている いつまで経っても君は来ない やっぱりこの世界は停止しているのかそれとも 僕の心が君の侵入を拒んでいるのか そのどっ
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