土曜日の森/はじめ
 
は軽やかにステップを刻む
 春の眩しい日差しがこの空間に射し込んできて 僕達は太陽もダンスをしていることに気付く 雲が効果的に照明をパチパチッと付けたり消したりしている 美しい少女はいつまでも踊り続ける スカートが浮き上がって僕をドキッとさせるが 中身を見たことによって少女は生きていないように感じられる 彼女は人形にパンティーを履かせただけのように見えるのだ
 少しの間少女に興味を無くしていたけれど それを受け入れた為か 僕は彼女に情熱をまた燃やし始めた 辺りは暗くなっており 妖精や精霊達は火を灯したけど 急に猛吹雪が僕達に襲い掛かり 演奏を中断して皆グランドピアノの下に避難した 少女は僕の顔
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