新川和江 ??〈永遠〉を志向する大きさ/岡部淳太郎
 
が「つめたく燃ゆる銀嶺の雪」に象徴される〈永遠〉に接続されている。
 この〈永遠〉を志向するという特質は、詩人の重要な性質の一翼を担っているものと思われる。このことに留意した上で、他の作品を見てみよう。


{引用=おとことおんなが
われなべにとじぶたしきにむすばれて
つぎのひからはやぬかみそくさく
なっていくのはいやなのです

(中略)

たましいのせかいでは
わたくしもあなたもえいえんのわらべで
そうしたおままごともゆるされてあるでしょう
しめったふとんのにおいのする
まぶたのようにおもたくひさしのたれさがる
ひとつやねのしたにすめないからといって
なにをかな
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