煩悩/はじめ
とだ) 代わりに途轍もなく巨大化した想い(愛)が僕の心を破裂させそうになった 僕はこの想いを失った後に君に逢うことは辛かった 止め処目もなく溢れてくる愛の源泉を切り落とさないと君に会えないということになると 僕は半ば記憶喪失で君に逢わないといけないのか 愛することも禁じられている君と出逢って 僕は何と言えばいいのだろう? それとも涅槃まで辿り着いた者はもう煩悩を抱きたいだけ抱いてもいいというのだろうか? 僕は絶望に堕ちていった 桜はもう葉を落として寂しい裸になっていた
寝ては君だけの夢ばかり見た 修行者にとって甘い煩悩は苦痛そのものである 僕は悪魔の闇に包まれて 悪魔と悪戦苦闘していた 悪魔は
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