空中分解/
 
かに高度が下がっている、胸の2つのポッチリ。
つまり、乳首のラインだ。
乳首のラインが、下がっている。


なんとゆうか、俺はかなしい。
俺の身体の上を無常にするすると通り過ぎた時間ってヤツがかなしい。
決して在りし日の姿には戻れない、そして永遠に取り返しのつかない
俺がかなしい。
いや、そんなことよりも
俺の胸にたった2つしかない
乳首のラインが下がってしまったことが
俺は
ただただ
かなしい。

すごく微妙なことだが、女だって、誰だってそうだろう。
遺伝子に組み込まれた、目や鼻の、ほんのミリ単位のズレで一喜一憂だ。
ほんのそれだけのことで人の運命すら左右しか
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