君に触れたくて/はじめ
 
と清算をし 玩具を積んだトラックがやって来ては代金を小切手で払ったり 実質 この小さな店は僕が切り盛りしていると言っても過言ではないだろう
 ここでずっと働いていると 時間が止まっているように感じられる 向かいの花屋の君の姿をした少女は いつも僕に昼食を持ってきてくれる
 僕は君と店の前の木のベンチに座って 君の作ってくれた昼食を食べる 君が「おいしい?」と聞くと 僕は心から「おいしい」と言う みんな僕達のことを邪魔しないように昼食が終わるまで店にやって来ない 僕と君はベストカップルだ
 僕はいつか君に告白しようと思っている 完全にこの世界へ引っ越してきて 店長から約束されたこの店を譲り受け
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