ミッドナイト/nm6
 
眠くては
まったく思ってもいないことを言ってしまうので

振り返って斜め上を向いてまた振り返る先の
イメージを繰りだして思いやる勝手のそのまた先を
あと悔やむのもそこそこに それとなく諦めて
海でほうっておくと いつか錆びてゆきます

つい機嫌ばかり気になってしまって
天気を読んで とびぬけた声がすっとんきょうに響いて
妄想のもしもについ備えてしまう癖が
わざわざ寂しさをひねりしぼってしまうのを

深夜にひとりの部屋はジャズが蒸発して
とろみの中にちじこまっているように酔って
ぼくは 山に積んだ紙がつくる影を見ています

パソコンの音が奏でる砂漠に飛んでいく

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