コザカしくないひと/んなこたーない
 
を使わずに悲しさを表現するのが詩であり文学であるかのように思われている節がある。
それならそれでぼくは一向にかまわないのだが、ちょっとコザカしすぎるのではないか。

ハート・クレインの書簡だかエッセイだかに自作解説している箇所がある。
それは傑作中の傑作として名高い「航海(Voyages)」の?にある
「島々のアダージョ(Adagios of islands)」というフレーズに関してのもので、次のごとくである。

  私がAdagios of islandsというとき、密集した島々の間を行く船の動きと、
  リズムなどを指していっているのである。
  これはたとえば、coasti
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