短編「The First Encounter」/板谷みきょう
 
つつ相談してみると、彼女達の方こそが純真な悩みの答えを持っていた。しかし、そのうちに精神的な愛とは異質な肉体の存在と、技巧のある事を知らされたボクは、世間知らずを厭と言う程気付かされた後、快楽と愛が同義語と知らされ言葉を失って行った。『愛さえあれば、言葉はいらないわよ。』と言われたかと思うと、別の彼女は又、『言葉のない関係に、愛なんて生まれる訳がないじゃない。』そして、『別に愛だとか、恋だとかなんて関係無いのよ、本当に大事なのはお金なのよ。』とも言われた。そして、そう言う彼女達は、想像を絶する人生を経験していたし、必ず唇や肉体を駆使する結末を用意していた。ボクは、その中で答えを求める行き方とは違っ
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