僕は神様/はじめ
無造作に生え伸びた顎髭と髪の毛を両手でいじりながら答えた。
「…あ、あの……、こ、これって、?び、病気?っていうものなのかなぁ……」
蒼白気味の彼女は何か思い詰めた様子でさっきよりも低いトーンで僕に返してきた。さっき僕に尋ねてきたことと全然違う。どうやら、彼女は僕の昔ながらの下手な猿芝居など完璧に見透かしていているらしい。これは一本取られたなと、僕はハハハ……、と大声で笑い出してしまった。
「ハハハ、なぁ、アカリ、いままで話しかけても全然取り合ってくれなかったのに、今日はまた、急にどうしたっていうんだ? そんな青白い顔をして。何処か具合でも悪いのかい?」久しぶりに笑い過ぎて、痛くなったこめ
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