僕は神様/はじめ
なかった。いや、もしかしたら一生検討などつけられないのかもしれない。とても暗くて巨大な不安が僕の体をぎりぎりと縛り始めたのは、この頃からだったのかもしれない。
胡麻粒ぐらいに小さく映るアカリが唇の周りに両手で囲いをつくり、僕にまた質問のキャッチボールを投げかける。
「ねぇーーっ、パパーーぁ、そういえばさぁーー、?タベモノ?っていうの、なんのことだっけーーー?」
? 天使と悪魔
「…ねぇパパ、ちょっと相談したいことがあるんだけど……」
「へ?」
蚊の泣くような声で聞き取りにくかったのだが、ここ最近、アカリは昔のように無邪気に僕に話しかけてきたり、何か
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