僕は神様/はじめ
上から故意に飛び降りて地面に頭をめり込ませたのだから。けどそれはあまりに酷だ。非道い。現世で今までも、そしてこれからも大津波のように押し寄せる数え切れない程の苦痛から逃れたいがために自殺という究極の選択肢を選んだというのに。あと一歩のところで死に至ることができなくて、長時間の大手術の末、奇跡的に助かったりでもしたならば、その後の人生はおそらくこの世界の先にある地獄よりも驚愕と恐怖の出来事の連続に違いない。まず、僕を知っている人間、それらの家族や友人、またはそれらと繋がっているあらゆるものが、僕の今後の人生に大きな支障をきたすような伏線を張り巡らすに違いない。その伏線に引っ掛かると、警告のサイレンが
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