僕は神様/はじめ
 
うよりも、この世界には何も無い。何を訴えても、何か罪を償いたいことがあっても、もうどうすることもできないのだ。自殺してしまったあと、ちっぽけな欲望のために、たった一人の心の支えであったアカリを殺してしまってから、今さら後悔してもどうにもならないのである。僕は馬鹿だ。阿呆だ。人間の屑だ。いくら己を侮辱する言葉を吐き捨て続けていたとしても、誰も耳を傾けたり、ましてや同情などしてくれる者などないのに、一方でそれを承知で自分をののしる言葉を吐き続けるのは、自分で自分を慰めることによって快楽を得ているからではなかろうか。僕はこの本心を忘れた?フリ?をして、何度も何度もずーっと、こんな風なやりとりを飽きずにや
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