僕は神様/はじめ
 
奮して、それだけでは満足ができないようになり、挙げ句の果てには水気の無い己の皮膚を丁寧に剥がし始め、その味を確かめたり、じっくり観賞したりすることによって、天からの救済を日々待ち望んでいる男……
 
 …………男。
 この?自分自身の例え?から、僕が感じたことはただ一つだった。僕はまだ何か、アカリが救いの言葉を発してくれるのを再び期待している醜い自分が、ふと一瞬脳裏を過ぎったのを確かに感じたのである。しかし、この世界ではもうこれ以上、僕は重すぎる罪を拭いきることができないということを心のど真ん中で切実に感じていた。僕以外に誰もいない。僕以外に僕を救ってくれる者など誰一人としていない。というよ
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