僕は神様/はじめ
 
終章 エピローグ



 考えてみれば、この世界には法律も刑法も無いし、僕以外の現世を知る人間は誰も存在していない。言うなれば最も力ある者がこの世界で権力を振るうことができるのだ。そして、その権力者に一番ふさわしい者は僕以外誰もいない。つまり、それ以外の者は全て権力者であるこの僕に絶対服従をしなければならないのだ。…誰が僕を罵倒することができよう? …誰が僕に反逆を企てることができよう? …誰が僕を法律で拘束し、罰することができよう?……
 
 
 と、僕はアカリが死んでからというもの、このような自問自答を狂ったように何度も何度も繰り返して、自責のジャグジーを体いっぱいに受け止めてい
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