トロイメライ/モーヌ。
 
リスタルの ボールを...

ころころ ころころ 旅を する

けれども きみを 目がけてだ

かもめの グライダーに 乗って きみは

あたたまる 時と 空と を わかたれて...

いのちに なった 愛は かるい ほほえみを 灼き

ずれながら ひとり 立ってゆく ために あるの だから

ぼくも また 止まるわけには ゆかない

ななかまどの 灼けた 火翼(ひよく)が 授けられ

あの 風力飛行に 届く ように

忘却に 反して ぼくは 文字を すべらし

紙飛行機に ペンで 書いた 賦を 折って

双曲線を かさねるように 飛行 しよう
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