プシユヒヨ・アナリユーゼ/はじめ
 
し どんな言葉をどのタイミングで言って 君の心を溶かし暖められるか知っている だがそうはしない 今挙げた方法を全て排除して「君」を手に入れる為にゆっくりと〈時間〉をかけて〈自然に治す〉という治療法を使っているのだ(絶対治るわけがない) 僕の内心を知ったら皆は僕を「悪魔」と呼ぶだろう しかし生憎そのことを知る人間は僕以外にいない 当然君もそうだ… この僕を止められる者は誰もいない この僕を止められるものはそう 〈時間〉という今まで無駄に費やしてきた財産だけだ…
 僕は君が徐々に僕に感情転移してきていることを嬉しく思う 君には生憎父や母や兄弟はいない 唯一の家族とも言える叔母さんには僕から「あの子
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