光に包まれて/のほほん茶の成分
 
「愛が欲しい・・・・・・」
小さい頃から家の中で一人の世界の中で生まれて育った私は愛に飢えていた。いつからこんなにも愛に飢えてしまったのだろう?両親は確かに私のことを愛していると口では言っていた。でも、私にはそれが嘘でしかないということと、大人の都合で強制的に約束された言葉なのだと知った。これが社会のルールだからだ。マニュアルに書かれている言葉・・・そう思ったらどんな言葉も聞こえなくなって冷たい重いものになってしまった。
「女なんか信じない」
どこからか声がした。どんな言葉よりも私と同じ孤独を持っていて生温かかった。きっとまだこの人は本当の孤独を知っていない人だと思った。その声に導かれるまま
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