空飛ぶ機械のための習作/はらだまさる
してそれを許してしまうことが、必ずしもいい事やとは誰にも云えんと思う。そやけど、一向におさまらん戦争や猟奇的な殺人事件、どうしようもない暴力なんかは、そういう風に受け止めて反応し、悲しみ、憎しみ、怒り、そして最終的には何らかの形で許し、リセットする以外に、ぼくらが健全に生きられる方法はないんとちゃうかなぁとも思います。
根本的に全ての善悪や、正義というのはぼくらが決めたことでもなく、また決まられるものでもないことからわかるように、それらの二元論的な価値観の全てが、人間の歴史と社会のあり方によって刷り込まれ、それこそプログラムされたものでしかないから、ただ単にそれを否定するだけではなく、その現状
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