静けさの中の幸福/はじめ
静けさの中に幸福を見つける
幻聴も不安な要素も何もない世界
命が永遠に感じられる
眠りの崖がすぐそこまで来ている所
僕は安心して墜落できる
車の走り去る音も二階を包む異様な空気の流れも通気口の音も隣人の話し声も外の風の唄もみんな心の中に穏やかな感触を残していく
世界は透明な世界に変わっていったようだ
自意識過剰気味の僕を決して責めず 世界はゆっくりと僕を受け入れていく
僕は白い光に包まれて世界と同化する
無意識の海に沈み 漂いながら 僕は神秘的な魚介類を目にする
僕はにっこりと笑いながら世界の端まで向かっていく
海上には 宇宙が尖った星を突き出しながら
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