君/はじめ
し強いけど素敵な所だね。君が眠る場所には最適な場所だよ」
潮の香りが草の匂いと混じって僕に現実感を強く持たせようとする
「あなたのこと愛している。前世の私よりも来世の私よりも。けれどあなたはあの子がいいのね? どうしても忘れることができないんでしょう?」
君は涙した 僕は涙で君の服が汚れるのを気にした
「そうだ、僕は君を愛しているよ。例え姿形が変わっても君は君だし、君を愛し続けるよ。この丘が無くなっても。この世界が無くなっても。この身が果てようとも。心臓はずっと生きていて、君を想い続けるんだ。だから、君はこの心臓に触りさえすればいい。そうすれば、君は僕と一緒になることができるんだ。
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